Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Lisez みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 265 437 caractères · 530 écrans

Aozora Bunko

其向う隣の家に往ったら、其処の息子が、此家の水はそれは好い水で、演習行軍に来る兵隊なぞもほめて飲む、と得意になって吹聴したが、其れは赤子の時から飲み馴れたせいで、大した水でもなかった。

使い水は兎に角、飲料水だけは他に求めねばならぬ。

家から五丁程西に当って、品川堀と云う小さな流水がある。玉川上水の分派で、品川方面の灌漑専用の水だが、附近の村人は朝々顔も洗えば、襁褓の洗濯もする、肥桶も洗う。何ァに玉川の水だ、朝早くさえ汲めば汚ない事があるものかと、男役に彼は水汲む役を引受けた。起きぬけに、手桶と大きなバケツとを両手に提げて、霜をんで流れに行く。顔を洗う。腰膚ぬいで冷水摩擦をやる。日露戦争の余炎がまださめぬ頃で、面籠手かついで朝稽古から帰って来る村の若者が「冷たいでしょう」と挨拶することもあった。摩擦を終って、膚を入れ、手桶とバケツとをずンぶり流れに浸して満々と水を汲み上げると、ぐいと両手に提げて、最初一丁が程は一気に小走りに急いで行く。耐えかねて下ろす。腰而下の着物はずぶ濡れになって、水は七分に減って居る。其れから半丁に一休、また半丁に一憩、家を目がけて幾休みして、やっと勝手に持ち込む頃は、水は六分にも五分にも減って居る。