Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Lisez みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 265 437 caractères · 530 écrans

Aozora Bunko

(三)雨後

(三)雨後

三月七日。

近来よく降る。降らなければ曇る。所謂養花の天。

今日は日が出た。朝から暖だ。鶏の声が殊に長閑に聞こえる。昨日終日終夜の雨で、畑も土も真黒に潤うた。麦の緑が目立って濃うなった。緑の麦は、見る眼の驩喜である。其れが嫩らかな日光に笑み、若くは面を吹いて寒からぬ程の微風にソヨぐ時、或は夕雲の翳に青黒く黙す時、花何ものぞと云いたい程美しい。

隣家では最早馬鈴薯を植えた。

午後少し高井戸の方を歩く。米俵を積んだ荷馬車が来る。行きすりに不図目にとまった馬子の風流、俵に白い梅の枝が插してある。白い蝶が一つ、黒に青紋のある蝶が一つ、花にもつれて何処までもひら/\飛んで跟いて行く。馬子は知らずに好い声を張り上げて、

「飲めよ、ネェ、騒げェよ、三十がァ止ゥめェよゥ。三十過ぎればァ、たゞの人ゥ。コラ/\」

朝の模様で、今日は美晴と思われたが、矢張気の定まらぬ日であった。時々ざあと時雨の様に降っては止み、東に虹が出たり、西に日が現われて遠方の屋根が白く光ったり、北風が来て田圃の小川の縁とる女竹の藪をざわ/\鳴らしてはきら/\日光を跳らせたりした。空の一部は印度藍色に濃く片曇りし、村と緑の麦の一部は眩しい片明りして、ミレーの「春」