Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Lisez みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 265 437 caractères · 530 écrans

Aozora Bunko

彼は其生徒を賞めて、辞退するのを無理に筆を三本褒美にやった。

斯様な話をして帰ると、朝飯の仕度が出来て居た。落花生が炙れて居る。「落花生は大好きですから、私が炙りましょう」と云うて女が炙ったのそうな。主婦は朝飯の用意をしながら、細々と女の身上話を聞いた。

女は甲州の釜無川の西に当る、ある村の豪家の女であった。家では銀行などもやって居た。親類内に嫁に往ったが、弟が年若なので、父は彼女夫妻を呼んで家の後見をさした。結婚はあまり彼女の心に染まぬものであったが、彼女はよく夫婿に仕えて、夫婦仲も好く、他目には模範的夫婦と見られた。良人はやさしい人で、耶蘇教信者で、外川先生の雑誌の読者であった。彼女はその雑誌に時々所感を寄する信州の一男子の文章を読んで、其熱烈な意気は彼女の心を撼かした。其男子は良人の友達の一人で、稀に信州から良人を訪ねて来ることがあった。何時となく彼女と彼の間に無線電信がかゝった。手紙の往復がはじまった。其内良人は病気になって死んだ。死ぬる前、妻に向って、自分の死後は信州の友の妻になれ、と懇々遺言して死んだ。一年程過ぎた。彼女と彼の間は、熱烈な恋となった。