Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans
――火星人が持って来た宇宙艇には、このような不思議な働きをするものが、いくつもあった。
「おう、千二。きょうはきげんはどうかね」
丸木はそう言って、千二のそばへ寄って来た。
「はい、上きげんであります」
千二は、あざやかな火星語でそう答えた。
丸木は、手足をばたばたと動かした。それは、うれしいという気持をあらわしているのだった。
火星人は植物だから情心などはなかった。しかし丸木は、火星人の中でもすぐれた人物だったので、このごろ情心というものを自分の心にも植えてみようと思った。丸木はそのために、千二を使っているのであった。
千二少年は、あれからずっと丸木のため、きびしく監禁されていたが、少年は一度は大きな悲しみに沈み、その後あきらめたのか、ほがらかになった。とにかく、このいつわりのない少年の心が、怪人丸木を、たいへん動かしたものらしい。
(自分も、この少年のように、情心を持ちたいものだ!)
そう思った丸木は、それから後、いつも千二少年をそばにおいて、少年の悲しみや、笑いや、それからいきどおりや、かわいがることなどを手本にして、自分もそのような感情を湧かそうと、つとめたのだった。