Classiques japonais avec furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lisez 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 327 364 caractères · 638 écrans
その先生が病院の回診をすましてから、俥でやって来た。その時葉子の寝床は、不断母親の居間になっている、茶の間の奥の方にある中庭に臨んだ明るい六畳に移され、庸三も傍に附き添っていた。彼は診察の結果を聞いてから、ここを引き揚げたものかと独りで思い患っていたが、痛がる下の腫物を指で押したり何かしていた院長は、
「もう膿んでいる。これは痛いでしょう。」
と微笑しながら、
「あんた手術うけたことありましたかね。」
「北海道でお乳を切ったんですのよ。また手術ですの、先生。」
「これは肛門周囲炎というやつですよ。こうなっては切るよりほかないでしょうね。」
「外科の病院へ行って切ったもんでしょうかね。」
「それに越したことはないが、なに、まだそう大きくもなさそうだから、Kさんにも診てもらったというなら、二人でやって上げてもいいですね。」
「局所麻酔か何かですの?」
「さあね。五分か十分貴女が我慢できれば、それにも及ばないでしょう。じりじり疼痛を我慢していることから思えば、何でもありませんよ。」
そんな問答がしばらく続いて、結局一と思いに切ってもらうことに決定した。
「痔は切るに限るよ。