Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lisez 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 327 364 caractères · 638 écrans

Aozora Bunko

八

しかし銀子は千々に思い惑い、ある時ぽつぽつした彼女一流の丸っこい字で、母へ手紙を書き、この結婚談の成行きを占ってもらうことにした。もちろん銀子は小野の総領娘で、よそへ片附き籍を移すには、法律の手続を執らなければならず、父の同意も得なければならなかった。彼女はこの土地へ来てから、月々二三十円ずつ仕送りをしており、それを倉持に話すと、

「そうきちきち毎月送らん方がいいよ。お父さんまだ働けん年でもないんだろう。君を当てにしないように、たまにはすっぽかすのもいいじゃないか。ここへ来る時、前借金を全部資本にやったんだもの、君の義務は十分果たしているわけだ。」

そう言われて、銀子もその気になり、組んだ為替をそのまま留保し、次ぎの月もずるをきめていたのだったが、母の返辞が来てみると、金の催促もあった。占いは、大変好い話で、当人は十分その気になっているけれど、この縁談には邪魔が入り、破れるというのであった。

銀子は気持が暗くなり、高いところから突き落とされたような感じだったが、占いを全く信ずる気にもなれなかった。

八

八月の中旬に倉持が神経痛が持病の母について、遠い青森の温泉へ行っている間に、銀子もちょっと小手術を受けるために、産婦人科へ入院した。