Classiques japonais avec furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lisez 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 327 364 caractères · 638 écrans
九
顔の生白いこの写真屋は土地の言葉でいう兄さんで、来たてからの客であり、倉持とは比べものにもならないが、銀子のためには玉稼ぎに打ってつけの若い衆で、お神や仕込みの歓心を買うために、来るたびに土産物を持ち込み、銀子の言いなり放題に、そこらの料亭を遊び歩いていた。
九
ある日の午後、銀子は看護婦の小谷さんと、彼女の恋愛問題について話し合っていた。小谷さんは今仙台の兵営にいる、同じ村の中学出の青年との間に、時々ラブレタアのやり取りがあり、別に、院長の甥でこの夏帰省した工科の学生と新たな恋愛が発生し、苦しんでいるのだった。彼女は仙台から来た手紙を一々銀子に見せるのだったが、工科の学生と逢った時の彼の言葉や行動をも一々報告した。
「学生さんの方が貴女に魅力がありそうね。だけど兵隊さんの方が誠意がありそうね。」
その時軽く戸をノックしたと思うと、本家の養女の寿々千代の愛子が顔を出し、続いて見知らぬ男が一人戸口に現われた。
「こないだお話しした私の彼氏紹介するわ。」
彼女はそう言って、真珠船の船員である滝川という許婚を紹介した。
「こちら貴方が大好きだといった銀子さんよ。