Classiques japonais avec furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lisez 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 327 364 caractères · 638 écrans
二
岩谷は柔道も達者で、戯れに銀子の松次を寝かしておいて吭を締め、息の根を止めてみたりした。二度もそんなことがあり、一度は証書を書かせたりした。
「試すつもりか何だか知らないけれど、いやな悪戯ね、ああいう人たちは、みんなやるわ。」
銀子は言っていたが、情熱的な岩谷には彼女も心を惹かれたものらしく、話にロマンチックな色がついていた。
「それでその電話はどうしたのさ」
「私岩谷だと思ったから、いきなり上がって行って電話にかかったの。岩谷はその時興津にいたんだわ。しょっちゅう方々飛びまわっていたから。それで行く先々に仲間の人がいて、何かしら話があるのね。お金もやるのよ。あれから間もなく松島遊廓の移転問題で、収賄事件が起こったでしょう。そしてあの男は、ピストルで死んだでしょう。」
「あの時分から政党も、そろそろケチがつき出したんじゃないか。」
「岩谷は今ここにいるから、来いというのよ。来るか来ないか、はっきり返辞をしろというんで、さっきからの電話のごたごたで、少し中っ腹になっているの。」
二
「それでどうしたんだ。」
均平は淡い嫉妬のようなものから来る興味を感じたが、銀子はいつも話の要点をそらし、前後の聯絡にも触れない方だったので面倒くさいことを話しだしたものだというふうで、