Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Lisez みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 265 437 caractères · 530 écrans

Aozora Bunko

与右衛門さんは評判の長話家である。鍬を肩にして野ら仕事の出がけに鉢巻とって「今日は」の挨拶からはじめて、三十分一時間の立話は、珍らしくもない。今日も煙管をしまっては出し、しまっては出し、到頭二時間と云うものぶっ通しに話された。与右衛門さんは中々の精力家である。「どうもダイ産としては地所程好いダイ産はありませんからナ」の百万遍を聞かされた。

「でも斯様な時代もあったですよ」

と云って、与右衛門さんは九度目に抽き出した煙管に煙草をつめながら、斯様な話をした。

此辺はもと徳川様の天領で、納め物の米や何かは八王子の代官所まで一々持って往ったものだ。八王子まではざっと六里、余り面倒なので、田はうっちゃってしまえと云う気になり、粕谷では田を一切烏山にやるから貰ってくれぬかと相談をかけた。烏山では、タヾでは貰えぬ、と言う。到頭馬弐駄に酒樽をつけて、やっと厄介な田を譲った。

「嘘の様な話でさ。惜しい事さね、今ならば……」

と云って、与右衛門さんは煙管の雁管をポンと火鉢にはたいて、今にも水が垂りそうな口もとをした。

(明治四十四年 四月三日)

五月五日

五月五日。日曜。節句。