Classiques japonais avec furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Lisez みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 265 437 caractères · 530 écrans
彼は吾家に入り浸る博徒の親分を睨んだ。両手を組んでぴたりと云わして、親分とおっかあが斯様だと眼色を変えて人に訴えた。親分とおかみは巳代吉を邪魔にし出した。ある時巳代公は親分の財布を盗んで銀時計を買った。母を窃む者の財布を盗むは何でもないと思ったのであろう。親分は是れ幸と巡査を頼んで巳代公を告訴し、巳代公を監獄に入れようとした。巳代公を入れるより彼二人を入れろ、と村の者は罵った。巳代吉は本家から願下げて、監獄に入れる親分とおかみの計画は徒労になった。然し親分は中々其居馴れた久さんの家の炉の座を動こうともしなかった。親分と唖の巳代吉の間はいよ/\睨合の姿となった。或日巳代吉は手頃の棒を押取って親分に打ってかゝった。親分も麺棒をもって渡り合った。然し血気の怒に任する巳代吉の勢鋭く、親分は右の手首を打折られ、加之棒に出て居た釘で右手の肉をかき裂かれ、大分の痛手を負うた。隣家の婆さんが駈けつけて巳代吉を宥めなかったら、親分は手疵に止まらなかったかも知れぬ。繃帯して右手を頸から釣って、左の手で不精鎌を持って麦畑の草など親分が掻いて居るのを見たのは二月も後の事だった。