Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans

Aozora Bunko

今こそ、穴の中の光景が、見えるところへ来たのである。

さあ、先生は、穴の中に一体何を見たであろうか。

(ああ――)

先生は、石像のように、固くなった。大きなおどろきが、先生をそうしてしまったのである。

見よ! 穴の中には檻が見えた。

その檻の中には、何やら暗いなかにうごめくものがあった。

ぽうっとうす桃色に光っているが、先生が、その怪しいうごめく物の形を、はっきり見きわめるには、かなり手間がとれた。

(ああ、不思議な動物だ! 見たこともない怪しい動物だ! 一体、あれは何であろうか!)

「見たか、千二君」

と、新田先生は、千二を後から抱きながら、おどろきを伝えた。

千二は、無言で、うなずくばかりであった。

うすぼんやりした光を放っているその怪物は、何だか大蛸のようなところがあった。頭がすこぶる大きくて、目玉がとび出しているところは、蛸そっくりであった。

だが、蛸とは似ていないところもあった。それは、その大きな頭の上から、二、三本の角みたいなものが出て、それがしきりに動いていることだった。いや、角というよりも、蝶や甲虫などの昆虫類が頭部に持っている触角に似ていて、しきりにそれが動くのであった。