Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans

Aozora Bunko

と言うからには、火星の生物は、どこかと戦いを交えるつもりにちがいない。すると、地球を攻める場合もあるわけじゃ」

「ねえ博士」

と、大江山課長は、何とか博士をなだめすかしたいものだと思い、ますます下から出て、

「博士のお考えは、ごもっともです。ですが、火星に生物がすんでいるか、すんでいないかもわかっていないのに、いきなり市民にむかって、火星の生物が、今夜にも攻めて来るぞとおどすのは、どうでしょうかね。つまり、よけいな心配をかけるわけで、あまり感心しないと思うんですがね」

「なに、おどす? わしが、ありもしないことで、市民をおどすとでも言われるのかな」

と、蟻田博士は大不服らしく、白髪頭をぶるぶるとふるわせ、

「とんでもない間違じゃ。これほどわしが本気で心配しているのが、貴官にはまだおわかりにならぬかのう。ああそんなことでは、前途が案じられる。が、わしの言うことが信じられないとあれば、もう何を言ってもむだじゃ。わしは、もう一つ重大なことを、聞かせるつもりで来たが、もう何も言うまい。だが、後で貴官は、きっと思い知られる時があるじゃろう。はい、さようなら」

博士は、そう言って、無念そうな顔つきで、課長の部屋を出ていこうとする。