Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans

Aozora Bunko

「ああ、これでは博士を見つけることなんか、思いもよらない!」

新田先生は、深いため息とともにつぶやいた。ひょっとしたら、研究所跡のどこかに、博士が小屋がけでもして、がんばっているのではないかと思ったが、見渡したところ崩れた跡はそのままであって、博士の住んでいる様子はどこにもなかったのである。

蟻田博士の天文台の崩れたあとに、月光は、ぼんやりと光をなげている。まるで墓場のような風景である。ただ一人そこにたたずんでいる新田先生の心には、言いあらわせないほど、いろいろの思いが、わいて来た。

博士は、どうしているのであろうか。

そうして、博士は一体いい人なのか悪い人なのか。そうして、また大江山課長の言うように、ほんとうに火星のスパイをはたらいているのであろうか。

博士の研究所は、このように、めちゃめちゃにくずれている。だから、博士はどこへ行ったことやらわからない。とにかく、こんなところに博士がとどまっていないことは、たしかであろう。

先生は、深夜にせっかくここまでやって来たが、こんなわけでかなり気を落した。こうなれば、どこか別のところを探しに行くより外に仕方がないと思った。