Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans
先生は、すっくと立上った。一分間でも、こんなところにいては、身のけがれだと思った。
ところが、その時、思いがけないことが起った。それは、何であったか?
博士が、いきなり新田先生の手を、ぐっと握ったのである。
「あっ!」
新田先生は、びっくりした。博士の心をはかりかねて……。
その時、博士の唇が、先生の耳もと近くにあった。
「新田、だまって、わしについて来い!」
博士は、聞取れないほどの小さい声で先生の耳にささやいた。
「えっ!」
新田先生は、自分の耳をうたがった。
(新田、だまってついて来い!)
と、博士は言って、先に立った。
新田先生は、博士の言葉つきの中に、何かしら、いつもと違った感じを受取った。
博士は、部屋の片隅にある犬のくぐり戸のようなまるい形の扉をあけて、次の部屋へ這いこんだ。先生も、そのあとに続いた。
這いこんだところは、紫色の電灯がついていたが、実に奇妙なところであった。まるで、鉄管の中にはいったような感じがした。なぜまあ、このように変なところばかりが、あるのであろうか。
先生の前には、博士が、ごそごそと音をさせて這っていく。後から声をかけたくて、しかたがなかったが、博士におこられてはたいへんと、先生はがまんして、あとからついていった。