Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans

Aozora Bunko

それはモロー彗星だった。

丸木艇を追って、大空艇は、なおも、まっくらな空間を、まっしぐらに飛んでいく。

「博士、こんなに追いかけているのに、一向追いつきませんねえ」

と、先生が言えば、蟻田博士は、

「うむ、困ったものじゃ。実を言えば、これぐらいの速度を出すエンジンで、十分だろうと思っていたが、今となっては、不十分だとわかった。今さら言っても仕方がない」

博士は、設計に不十分な点があったことを、すなおに認めた。

「じゃ、いくら追いかけても、だめでしょうか」

「いや、そうともかぎらない。丸木艇が、もし故障でもおこしてくれれば、しめたものだが……」

「なるほど、そうですか。しかし、丸木艇も、なかなか調子よく、にげていくじゃありませんか」

「うむ、敵ながら、感心していたところだ。もうあと百キロばかり間をつめることができれば、ガス弾がとどくんだがなあ」

「ほう、あと百キロですか」

すると、千二が、測距機で、彼と我との間を読んで、

「ええ、丸木艇は、百三十キロのところをとんでいますよ」

「ふふん、そうか。あと百キロぐらい、宇宙の大きさにくらべると、何でもないがなあ」

と、先生はくやしがった。