Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans

Aozora Bunko

蟻田博士は、どういうものか、前からこの地球の崩壊ということについて、あまり気にかけていないが、新田先生はそうはいかなかった。先生は千二をうながすと、地球のよく見える下の部屋の窓のところへいった。

「おお、見える。あれが、地球だ。もうお月さまよりも小さくなった。ああ、こっちに、斜に金の箒をたおしたように見えるのが、にくいモロー彗星だ」

千二も、まっくらな空に、気味わるくにらみあっている二つの星をながめて、ぞうっとした。

「あと、二十四時間で、ふたたび、あの美しい地球が見られなくなるのか」

窓のところに、千二少年の手をひいて立つ新田先生は、そぞろに悲しかった。今まで忘れたり、がまんをしていたのが、ここで、急に先生の胸の中に、悲しいものをなげちらしたのだ。

千二も、さっきから、さびしい思いにとざされていた。

しかし、ここで新田先生のひどく悲しんでいる様子を見ると、少年は、この上自分が悲しがってはならないと思った。そうして、出来るなら先生をなぐさめてさしあげたい。もっと元気にしてあげたいと思ったのである。

「ねえ、先生。地球のことは、もう、僕たちの力でどうにもならないんですから、あきらめましょうよ。