Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans
千二は、このとき、ふと、たいへんなことを思い出したのであった。彼は、新田先生のそばへよると、小さいこえで、
「あのう、先生。もう時刻は、すぎたのではないでしょうか」
「なんだね、時刻がすぎたとは」
「先生、わすれているのですか。モロー彗星が地球に衝突する時刻は、もうすぎたのでしょう。地球は、どうなったでしょうか。こなごなになって、それから……」
千二は、そのあとが言えなかった。そうして悲しくなって、思わず先生の胸に、あたまをうずめてしまった。
「そうだねえ、地球は……」
先生も、そのあとが、言えなかった。
すると、蟻田博士が、この有様を見て、二人のそばへ、よって来た。
「お前たちは、なにをめそめそやっているのかね。ロロ新王に、おめでとうを言う日が来ているのに、泣いたりして……」
先生は博士に言った。
「千二君も私も、地球のことを思い出して、悲しくなったのです。今ごろは、地球はモロー彗星のために、粉々になって、宇宙に飛んでしまったろうというので……」
すると博士は、はたと手をうち、
「おお、そのことか。わしは、君たちに、言うのを忘れていたよ」
地球は、一体どうなったか。