Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans

Aozora Bunko

はて、どうしてそれをやりとげたらいいじゃろうか。これは、なかなかむずかしいぞ」

博士は、ひとりごとを言って、また歩き廻る。

新田先生は、不審の面持だ。

(地球の最期を映画なんかにおさめたって、どうにもならないではないか。なぜといって、地球そのものが、モロー彗星の衝突で、煙のように消えてしまうのだから。へんなことをいう博士だ)

そう思って、蟻田博士の方をじっと見ていると、博士は、そんなことは一向気にかけない様子で、今度はしきりに天体望遠鏡をのぞきこんでいる。

「ほう、モロー彗星の形がだいぶん変って来たぞ。なるほど、これで観測の結果が正しいことがわかって来た」

博士は、やがて地球がこわれ、そうして自分も死ぬことが、さらに気にならないらしい。そういう落着きは、学者だからそうなのか、それとも又別にほかのわけがあるのか、今のところ、どっちともわからない。

「もし、蟻田博士」

「なんじゃ。大事なところじゃ。あまり口をきくな」

「だって、そういう大事件が迫っていると聞けば、もっと詳しく博士から伺っておきたくなります。博士。一体モロー彗星が、地球に衝突するのは、何月何日のことですか」