Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lisez 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 327 364 caractères · 638 écrans

Aozora Bunko

寄って来た。

「どうかしたの晴ちゃん。今朝からどうも元気がないと思ったんだけれど、何だか変だよ。」

「風邪よ。」

銀子は事もなげに言って、ロハ台を離れて歩こうとしたが、頭がふらふらして足ががくがくして、そのまま芝生のうえに崩れてしまった。

「ちょいとどうしたというの。歩けないの。」

「これあいけない。よほど悪いんだよ。」

そういう福太郎や春次の声も、銀子の耳には微かに遠く聞こえるだけであった。

銀子は春次の肩に凭れ、食堂に担ぎこまれて、気付けや水を飲まされたが、銀子を春よしへ届けてから、いずれどこかで重立ったものだけの二次会を開くつもりだったので、店員の計らいでここは早く切り揚げ、省線で帰ることにした。

銀子は半ば知覚を失い、寝ている顔のうえの窓から見える空や森の影も定かにはわからず、口を利くのも億劫で、夢現のうちに東京駅まで来て、そこから自動車で家まで運ばれた。

車から卸され、狭い路次を二人の肩にもたれ、二階へ上がろうとする途端に、玄関口に立っている、妹の痩せ細った蒼い顔がちらと目につき、口を動かそうとしたが、声が出ず、そのまま段梯子を上がって奥の三畳に寝かされた。