Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lisez 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 327 364 caractères · 638 écrans

Aozora Bunko

秋本について今まで葉子の言っていたことは、すべて嘘でないことが、初めて確かめられた。葉子に猜疑の目を向けていたのが、すまないような気がした。秋本に対しても彼も同罪だと観念した。

「金をくれる人がなくなって、困ったもんだな。」

葉子は立てた長い両膝を手でかかえながら、呟いた。

「また先生のとこへ来ようかな。子供をお母さんに預けて、田舎へ還して……。」

「来てもいいよ。」

庸三は答えた。また何か起こるに違いない、――彼はそれも思わないわけにはいかなかったが、差し当たりそうするよりほかなかった。毒気のない態度も感じが悪くなかった。

しかし葉子は前よりも、少し用心深かった。庸三の部屋へ入って来るにしても、朝から晩まで彼の傍に居きりにすることは、何かと不便であった。まだ本統には見切りをつけていない秋本との交渉を、自分が直接に開始する場合にも、田舎へ還った母を通しての間接の場合にも、庸三に打ち明けられないことも出て来るに違いなかった。それでなくても息をぬく場所が、どこかに無くてはならなかった。そんな場合の用心に、葉子は隣りの下宿に一と部屋取っておくことにして、荷物をそっくり裏の家へ運びこんで来た。