Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lisez 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 327 364 caractères · 638 écrans

Aozora Bunko

硝子戸のはまった格子の出窓の外が、三尺ばかり八ツ手や青木の植込みになっており、黒石などを配ってあったが、何か自分のことらしいので、銀子は足を止めて耳を澄ましていたが、六感で静岡の岩谷だということが感づけた。

「……は、ですけれどとにかく今松ちゃんはいないんですよ。もう帰って来るとは思いますけれど、帰ってみなければ何とも申し上げかねますんですよ。何しろ近い所じゃありませんから、同じ遠出でも二晩のものは三晩になり五晩になり、この前のようなことになっても、宅で困りますから。」

しかし話はなかなか切れず、到頭松島がとんとん二階からおりて来て、いきなり電話にかかった。

「先は理窟っぽい岩谷だから、父さんも困っているらしいんだけれど、何とかかとか言って断わっているのよ。」

岩谷はある大政党の幹事長であり、銀子がこの土地で出た三日目に呼ばれ、ずっと続いていた客であった。議会の開催中彼は駿河台に宿を取っていたが、この土地の宿坊にも着替えや書類や尺八などもおいてあり、そこから議会へ通うこともあれば、銀子を馴染の幇間とともに旅館へ呼び寄せることもあった。銀子は岩谷に呼ばれて方々遠出をつけてもらっていたが、分けの芸者なので、丸抱えほど縛られてもいず、玉代にいくらか融通を利かすことも、三度に一度はしていた。