Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
くろだじょすい
黒田如水
吉川 英治
Lisez 黒田如水 (くろだじょすい) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 163 639 caractères · 325 écrans
官兵衛の陣所もその一院にあった。折ふし彼は武装のまま論語を読んでいたが、思わぬ友の訪れに、歓んで迎え上げ、まず挨拶を終るとすぐ、
「お体はいかがです。陣中生活では敢て無理もしますし、食物もままならないので、ご病気がすすみはせぬかと、筑前様にも常にお案じなされておるが」
と、友の健康をたずねた。
竹中半兵衛に会うと、まず何より先にそれを問うのが、官兵衛始め幕僚たちの通例になっていた。事実、半兵衛の容体は、戦場へ来てから決して快くない容子なのである。鋼鉄の如く日に焦けた皮膚と髯武者の揃っている中にあって、彼の顔だけが際立って白かった。軍議の時など、藪の中に一輪の白椿が咲いているように、いつも口少なく秀吉の側にいた。
けれど彼のことばを聞けば、聞く者の方が爽やかになるのが常であった。彼自身はまぎれもない病体だが、彼は決してその苦痛や憂鬱を人には頒けない。きょうも変らない微笑を静かに見せていた。
「いや、ありがとう。持病というものは、ご推察をいただくほど、当人はさして苦痛でもありません。それが常態になっておりますから」
「時に、安土のご援軍は、急速に参るでしょうか」