Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くろだじょすい

黒田如水

吉川 英治

Lisez 黒田如水 (くろだじょすい) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 163 639 caractères · 325 écrans

Aozora Bunko

二

「ははあ……さてはすでに、内々申し合わせおった筋書とみゆる。ああ、ぜひもないことだ」

この不測な出来事も彼の明晰なあたまは、すぐ一応の処理を見ていたものらしい。語尾はもう平常の明るさをもって、ふと後を振向き、さっきからそこに佇んでいた円満坊へにこと笑いかけた。

「師のご坊。いまお聞きの通りな次第で、それがしの旅はいよいよ急を要して参りました。いずれまた、ゆるりとお目にかかりましょう。これでお別れを」

手綱を寄せて、馬の平首を二つ三つかるく叩き、ひらりと鞍の上に移った。

二

彼は馬上からふたたび地上を見て、なおそこに手をつかえている二名の郎党へいった。

「太兵衛、善助」

「はいっ」

「留守をたのむぞ」

「はっ……」

「わが邸などはどうなるもよい。留守とは、お城の内を守ることだ。――それがしの不在を幸いに、毛利家加担を企む輩が、殿をめぐって、あらゆる策謀、甘言、強迫をもなすであろうが、そちたちは、ご城内にも三分の一はあろうと思わるる、この官兵衛と同意見の若者と結束して、彼等のうごきを、じっと、睨まえておれよ。それが其方たちに頼んでおく留守の役目だ」

「よく分りました。