Classiques japonais avec furigana
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くろだじょすい
黒田如水
吉川 英治
Lisez 黒田如水 (くろだじょすい) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 163 639 caractères · 325 écrans
信長公故あつて管内といふ者をお手討ありし折、管内恐れて、庖厨の膳棚の下へ逃げかくれしかば、公、御刀を棚下へさし入れて、へし付け給ふに手にも覚えず刃徹りて管内死してけり、是れに依つてかくは名づけ給ふとぞ――
「ひとまず中国へ帰って予の命を待て。時来たればかならず沙汰申すであろうゆえ」
信長の言質と、圧切の一刀を持って、官兵衛はひとまず城を退がった。城内城下はこの日も来往の諸大将とその兵馬で輻輳していた。丹羽、滝川、柴田、或いは佐々、明智、前田などの錚々たる人々もその中にあるかに思われたが、官兵衛は秀吉以外の誰とも口をきかなかった。
「それがしも満足。御辺もこれで、まずは深淵を出て、風雲の端に会したというもの。臥龍、いよいよご自重あれや」
秀吉もそういって、彼のよろこびをともによろこび、自分は即日北近江の帰途につく、御辺も小谷の城へ来て、数日、遊んで行かないかとすすめた。
「途中までご一緒に行きましょう」
駒を借りて官兵衛と衣笠久左衛門は羽柴家の列に従いて、長浜まで行をともにした。
長浜へ着くと、秀吉は、そこの丹羽五郎左衛門を訪うて、二艘の舟をかりうけ、
「暑い陸路を行くより、夜のうちに湖心を通って、大津まで参られたがよかろう。