Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
Leggi 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) di 徳冨 蘆花 (とくとみろか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.742 caratteri · 256 schermate
「それからとやかく姑にわびましてね、しかしそんなわけですからなかなか父を引き取るの貢ぐのということはできません。で、まあごく内々で身のまわり=多くもありませんでしたが=の物なんぞ売り払ったり、それもながくは続かないのですから、良人の知己に頼みましてね、ある外国公使の夫人に物好きで日本の琴を習いたいという人がありましてね、それで姑の前をとやかくしてそれから月に幾たび琴を教えて、まあ少しは父を楽にすることができたのですが、そうするうちに、その夫人と懇意になりましてね、それは珍しいやさしい人でして、時々は半解の日本語でいろいろ話をしましてね、読んでごらんなさいといって本を一冊くれました。それがね、そのころ初めて和訳になったマタイ伝――この聖書の初めにありますのでした。少し読みかけて見たのですが、何だか変な事ばかり書いてありまして、まあそのままにうっちゃって置いたのでした。
それから翌年の春、姑はふと中風になりましてね、気の強い人でしたが、それはもう子供のように、ひどくさびしがって、ちょいとでもはずしますと、お清お清とすぐ呼ぶのでございますよ。そばにすわって、蠅を追いながら、すやすや眠る姑の顔を見ていますと、本当にこうなるものをなぜ一度でも心に恨んだことがあったろう、できることならもう一度丈夫にして、とそうおもい