Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
Leggi 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) di 徳冨 蘆花 (とくとみろか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.742 caratteri · 256 schermate
四の一
ほほほほ、笑っちゃいやよ。これから何年かたッてね、どこか外国と戦争が起こるでしょう、日本が勝つでしょう、そうするとね、お千鶴さん宅の兄さんが外務大臣で、先方へ乗り込んで講和の談判をなさるでしょう、それから武男が艦隊の司令長官で、何十艘という軍艦を向こうの港にならべてね……」
「それから赤坂の叔父さんが軍司令官で、宅のおとうさんが貴族院で何億万円の軍事費を議決さして……」
「そうするとわたしはお千鶴さんと赤十字の旗でもたてて出かけるわ」
「でもからだが弱くちゃできないわ。ほほほほ」
「おほほほほ」
笑う下より浪子はたちまちせきを発して、右の胸をおさえつ。
「あまり話したからいけないのでしょう。胸が痛むの?」
「時々せきするとね、ここに響いてしようがないの」
言いつつ浪子の目はたちまちすうと薄れ行く障子の日影を打ちながめつ。
四の一
山木が奥の小座敷に、あくまで武男にはずかしめられて、燃ゆるがごとき憤嫉を胸に畳みつつわが寓に帰りしその夜より僅々五日を経て、千々岩は突然参謀本部よりして第一師団の某連隊付きに移されつ。
人の一生には、なす事なす事皆図星をはずれて、さながら皇天ことにわれ一人をえらんで折檻また折檻の笞を続けざまに打ちおろすかのごとくに感ぜらるる、いわゆる「泣き面に蜂」