Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
Leggi 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) di 徳冨 蘆花 (とくとみろか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.742 caratteri · 256 schermate
二の二
「お嬢様、お嬢様」
と婢の呼び来たりて、お豊を抑留しつ。このひまにと武男はつと藪を回りて、二三十歩足早に落ち延び、ほっと息つき
「困った女だ」
とつぶやきながら、再度の来襲の恐れなき屈強の要害――座敷の方へ行きぬ。
二の二
日は入り、客は去りて、昼の騒ぎはただ台所の方に残れる時、羽織袴は脱ぎすてて、煙草盆をさげながら、おぼつかなき足踏みしめて、廊下伝いに奥まりたる小座敷に入り来し主人の山木、赤禿げの前額の湯げも立ち上らんとするを、いとどランプの光に輝かしつつ、崩るるようにすわり、
「若旦那も、千々岩君も、お待たせ申して失敬でがした。はははは、今日はおかげで非常の盛会……いや若旦那はお弱い、失敬ながらお弱い、軍人に似合いませんよ。御大人なんざそれは大したものでしたよ。年は寄っても、山木兵造――なあに、一升やそこらははははは大丈夫ですて」
千々岩は黒水晶の目を山木に注ぎつ。
「大分ご元気ですな。山木君、もうかるでしょう?」
「もうかるですとも、はははは――いやもうかるといえば」と山木は灰だらけにせし煙管をようやく吸いつけ、一服吸いて「何です、その、今度あの○○○○が売り物に出るそうで、実は内々様子を探って見たが、先方もいろいろ困っている際だから、案外安く話が付きそうですて。