Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
Leggi 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) di 徳冨 蘆花 (とくとみろか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.742 caratteri · 256 schermate
浪子と千鶴子は一歳違いの従姉妹同士。幼稚園に通うころより実の同胞も及ばぬほど睦み合いて、浪子が妹の駒子をして「姉さんはお千鶴さんとばかり仲よくするからわたしいやだわ!」といわしめしこともありき。されば浪子が川島家に嫁ぎて来し後も、他の学友らはおのずから足を遠くせしに引きかえ、千鶴子はかえってその家の近くなれるを喜びつつ、しばしば足を運べるなり。武男が遠洋航海の留守の間心さびしく憂き事多かる浪子を慰めしは、燃ゆるがごとき武男の書状を除きては、千鶴子の訪問ぞその重なるものなりける。
浪子はほほえみて、
「今日はよっぽどよい方だけども、まだ頭が重くて、時々せきが出て困るの」
「そう?――寒いのね」うやうやしく座ぶとんをすすむる婢をちょっと顧みて、浪子のそば近くすわりつ。桐胴の火鉢に指環の宝石きらきらと輝く手をかざしつつ、桜色ににおえる頬を押う。
「伯母様も、伯父様も、おかわりないの?」
「あ、よろしくッてね。あまり寒いからどうかしらッてひどく心配していなさるの、時候が時候だから、少しいい方だッたら逗子にでも転地療養しなすったらッてね、昨夕も母さんとそう話したのですよ」