Classici giapponesi con furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
洞窟のクラゲ
しかし、そのオリのような部屋の中には、だれもいないのです。
「ああ、小林君と、田村君だね。ぼくはおそろしいめにあったのだよ。四角なメガネをかけた、白ひげの老人がいただろう。あいつが、ぼくをこんなにしてしまったんだ。」
小林君と、団員の田村少年は、ギョッとして、あたりを見まわしました。たしかに、すぐ目の前で、大友君のなつかしい声がしているのです。しかし、いくら目をみはっても、大友君のすがたは、どこにも見えないのです。
「大友君、どこにいるの。」
「ここだよ、きみたちのすぐ前にいるんだよ。ほら、この鉄ごうしの中にいるんだよ。」
そして、コツコツと、つめで、鉄棒をたたく音がきこえました。それは、すぐ目の前の鉄棒にちがいないのです。それでいて、大友君は、やっぱり、どこにも、いないのです。
小林君と田村君も、大友少年が透明人間にされてしまったことを、知らないものですから、からっぽの鉄ごうしの部屋から、大友君の声だけが、聞こえてくるのを、まるで、お化けにでも、であったように、きみ悪く思いました。
洞窟のクラゲ
小林君と、少年探偵団員の少年は、その鉄ごうしにしがみつくようにして、さけびました。