Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
Leggi 三国志(八) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.604 caratteri · 391 schermate
それがしとしては唯、その初めより終りまで、丞相のお旨をあやまらず、また最善の注意を以て事に当ったつもりで、そのことだけは、誓って、天地に辱じるものではございません」
「よし。退がれ」
口書を取って、さらに、孔明は魏延や高翔を呼出して、一応の調べをとげ、最後に、
「馬謖をこれへ」
と、吏に命じて、連れてこさせた。
馬謖は、帳前に畏まった。見るからに打ちしおれている姿である。
「……馬謖」
「はい」
「汝は、いとけなき頃より兵書を読んで、才秀で、よく戦策を暗誦じ、儂もまた、教うるに吝かでなかった。しかるに、このたび街亭の守りは、儂が丁寧にその大綱を授けつかわしたにかかわらず、ついに取り返しのつかぬ大過を犯したのはいかなるわけか」
「……はい」
「はい、ではないっ。あれほど、街亭はこれわが軍の喉にもあたる所ぞ、一期の命にかけても重任を慎しみ守れと、口のすっぱくなるばかり門出にもいい与えておいたではないか」
「面目次第もありません」
「咄。乳臭児。――汝もはやもう少しは成人していたかと思っていたが、案外なるたわけ者であった」
憮然として痛嘆する孔明の呟きを聞くと、馬謖は日頃の馴れた心を勃然と呼び起して、その面にかっと血の色をみなぎらして叫んだ。