Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
Leggi 三国志(八) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.604 caratteri · 391 schermate
ネジ
一
「そうだそうです」
「彼につくれる物なら、その構造を見れば、わが陣でもつくれぬことはない。ひとつ貴公らが協力して、斜谷の道に兵を伏せ、敵の輸送隊を襲撃して、その木牛流馬とかいう器械を四、五台捕獲して来ぬか」
「承知しました。ご命令はそれだけですか」
「ほかに戦果を望まんでもよい。急に行ってくれ」
「お易いことです」
司馬懿の中営を出た二将は、すぐ軽騎隊一軍と歩兵一千をつれて斜谷へ赴いた。
三日ほど経つと、楽、張虎は目的の輸送機を奪って帰ってきた。
司馬懿はそれを解体してことごとく図面に写し取らせ、陣中の工匠を呼んで模造させた。
尺寸長短、機動性能、すこしも違わないものが製作された。で、これを基本に数千の工匠を集め、夜を日に継いで増産させたので、たちまち、魏にも数千台の木牛流馬が備わった。
孔明はこれを聞くと、むしろ歓んで、
「それはわが思うつぼである。近日のうちに、大量の兵糧が魏から蜀へ贈り物にされて来よう」
と、いった。
七日ほど後、蜀の斥候が、一報をもたらした。
千余輛にのぼる敵の木牛流馬が隴西から莫大な糧米を積んでくるというのである。
「仲達のなすことは、やはり、我が思うところを出ていないものであった」