Classici giapponesi con furigana
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しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
Leggi 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 188.242 caratteri · 380 schermate
二
「つまり気絶をしたまま死んでしまったのでございますな。恐らく何か恐ろしいものでもご覧になったのでございましょうよ」
「でやっぱり濛気の中でか?」
「幸か不幸かそのお方は船を盗むことが出来ませんでした。で城内を胡乱胡乱した末地下の部屋へ紛れ込んだそうで。そこで何か恐ろしいものでも、ご覧になったのでございましょうよ」
「いったい地下室には何があるのだ?」
「さあ何がありますかな」
絹糸のような軟い笑をまた若者は洩らしたが、
「とんと私は存じませぬので」
「嘘を云え! そんな筈はない! 城に住んでいる人間が城の案内を知らないなんて、そんな間違った事はねえ。知っている筈だ。云ったり云ったり」
「いえそこはそれ管轄異いで、知っている筈はございません。つまり私の役目と云えばお客様方の相伴役、とりわけ新入りのお客様方を粗末のないように扱いますのが私の役目でございます」
「へえとんだ相伴役さ。人焦しの相伴野郎。ではいよいよ云わねえつもりか!」
「おっといけません、いけません。どうもあなたは乱暴ですねえ。まだほんの子供衆だのに二言目には腕力と出る。そのまた腕力が強いと来ている。相伴頭穴水小四郎にとり確かに苦手でございますな」