Classici giapponesi con furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
そして、ぼくたちを苦しめ、世間を、あざわらうつもりだった。」
「それは、なんのために?」
「復讐のためだ。しかも、そういう復讐をたくらむやつは、世界中にたったひとりしかない。」
名探偵と魔法博士とは、そのまま、身うごきもしないで、じっと、にらみあっていました。たっぷり一分間。じっと息もつまるような一分間でした。
「そのひとりというのは?」
魔法博士の挑戦です。
「品川沖で一度死んだ男だ。いや、一度だけではない。二度も三度も死んだ男だ。死んだと見せかけて、生きていた男だ。」
「その生きていた男は?」
「きみだ、きみがその不死身の男だ。怪人二十面相だッ。」
そのとき、小林少年は、まるで海の底にいるような感じをうけました。音という音が消えうせて、時間の進行が、そこでピッタリとまってしまったかと、うたがわれたのです。名探偵も怪人も、まるで石になったように動かなかったのです。
ああ、怪人二十面相。読者諸君は、この一しゅんかんを、どんなに待ちかねていたことでしょう。諸君は、さいしょ魔法博士が野球をする少年たちの前にあらわれたときから、心の底に『怪人二十面相』の六字をえがいていましたね。