Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.455 caratteri · 290 schermate
九
お兼の顔を御覧下さいまし」
「それに相違あるまいな、お兼」
と開き直った笹野新三郎の前に、
「恐れ入りました」
女巾着切りのお兼はとうとう観念の頭を垂れてしまいました。
九
清養寺の飯炊きのお類が女巾着切りのお兼の世を忍ぶ姿と解っただけで、三千両の行方は一向解りません。
「千両箱を三つ盗み出して、新墓に埋めたのは、私と仲間の者の仕業に相違ございませんが、中味を掏り替えたのは誰やら一向存じません。私どもはあの中には正物の小判があることと思い込んで、一時人眼に付かないように新墓へ隠しただけでございます。砂利と古金物の詰った千両箱を盗んで処刑になるのは、いたし方もございません」
お兼にこう言われると、事件は大きい壁にハタと行詰ってしまいます。
もう一つ困ったことに、ガラッ八が穴の中から拾った密書の手蹟が、源助のでも、伊之助のでも、辰蔵のでも、弥十のでも、小僧達のでもなかったことです。
さすがの平次も、この上は手の出しようがありません。
翌る日の昼頃、使いに出た女房のお静は血相変えて飛込んで来ました。
「柳橋のお通さんが、三千両の盗人の疑いを受けて、松さんと一緒に縛られたんですって。