Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.455 caratteri · 290 schermate
六
彫辰はこんな事を言いながら、名人らしく、蟠りもなく笑っております。
少し大きい口を利いて、笹野新三郎に別れて来た平次は、しばらく去りもあえず、彫辰の戸口で唸っておりました。
六
話は少し前後しますが、誰やらに縄を切り離されて、そっと物置から連れ出されたお珊、少し痛む身体を我慢して、導かれるままに、そっと裏門を抜け出しました。ほんの一二町行くと、とある路地から、小手招きする者があります。疲れ果てたお珊は、それを疑う気力もなく、フラフラと入って行くと、突き当りは、ちょっとしたしもたや、開け放したままの入口を入ろうとすると、後ろからパッと飛付いて横抱きにしたものがあります。
「あッ」
と驚く隙もありません。漸く解いてもらった縄をもう一度掛け直したばかりでなく、今度は念入りに猿轡まで噛ませて引摺り上げます。こんな事をするくらいなら、最初から縄付のまま引張り出して来ればいいはずですが、それでは人目に立つとでも思った細工でしょう。
奥へ担ぎ込まれて、投り出すように引据えられたお珊、思わず四方を見廻すと、目の前に坐っているのは細面に青髯の目立つ、ちょっと凄い感じのする若い男。