Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.455 caratteri · 290 schermate
平次は尚も追及しました。
「全くでございます、親分さん。命を狙われるのが、こんなにイヤなものとは、思ってもみませんでした。二階から突き転がされたり、知らない人から喧嘩を吹っかけられたり、食物へ石見銀山が入っていたり、――」
「そんな物騒な身体を、なんだって亥刻(十時)過ぎの柳原なんか持って歩くんだ」
平次の調子は少し腹立たしそうでした。辻斬と夜鷹の跳梁する柳原を、真面目な人間が通るにしては、全く遅すぎました。
「いやなことばかりございますので、明神様へ七日間の日参を心掛けました。――今日満願という日、意地の悪いことに、朝から客と用事が立て込んで、どうしても出られません。今考えてみると、それも私を狙う者の細工だったかも知れませんが、とにかく、身体が明いてホッとしたのは、戌刻半(九時)過ぎじゃございませんか」
「…………」
「お詣りを済まして、明神坂を下ると、変な男が、後ろからヒタヒタと跟いて来るじゃありませんか。こちらが急げば向うも急ぎ、立ち停れば立ち停り、怪しいとは思いましたが、往来の人をとがめるわけにも参りません。筋違を入ってここまで来ると、いきなり後ろから、一太刀浴びせられたような気がしましたが、振り向いて見る気もしません」