Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.455 caratteri · 290 schermate

Aozora Bunko

六

ガラッ八も口を出します。相手が若いと、とんだフェミニストになるガラッ八です。

「そうもなるまいよ、いずれお役人方が見えてからの事だ。その前にちょっと有馬屋へ行ってみようか」

「吉五郎の道具箱から小刀を持ち出した野郎は、有馬屋に居るかも知れませんよ」

「…………」

平次は黙って先に立ちました。死骸は町役人とお柳の母親に任せて。

「親分」

ガラッ八はそっと平次の袖を引きます。振り返るとお留は死骸の側に寄って、お柳の母親に何か慰めの言葉をかけている様子です。

六

有馬屋へ行ってみると、店中の空気はなんとなく硬張って、奉公人達の顔も、恐ろしく取澄ましております。

主人の治兵衛は五十を越したばかりですが、子煩悩と因業で有名な男で、平次と八五郎を虫ケラみたいに見下しておりましたが、人殺しの疑いが娘のお糸の方へ向いていることに気が付くと、急に態度が変って、下へも置かぬ扱いになります。

「親分、そんな事があるものですか。娘たちは、いかにも縁結びか何かやっていたようですが、若い者のする他愛もない遊び事で、そのために人に怨みを受けるはずもなし、また、人様を怨む筋もありません」