Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate
駒次郎に逢って聞くと、
「お曾与は良い娘でしたよ、生一本で、情が濃かくて――」
そんな事を言うのです。
「お袖やお舟を捨てたのはどういうわけで?」
平次はこんな事まで突っ込むのです。
「お袖は兄がいけない、あの勘三郎は親類付き合いの出来ない男ですよ」
「お舟と手を切ったのは?」
「あの女には虫が付いている、私はいつ寝首を掻かれるかもわからない――あんな怖い女はありませんよ」
平次はこれ以上聞くこともありませんでした。自惚が強くて、薄情で、臆病で、慾が深くて道楽の強そうな駒次郎は、平次にとっても、一番嫌な相手だったのです。
十三屋へ行ってみると、まだお曾与の死骸の始末もせず、父親の文吉と母親のお倉は際限のない涙にひたっておりました。
「親分さん、敵を討って下さい、娘をこんな目にあわせた人間を、八つ裂きにも火焙りにもして下さい」
父親の文吉は娘の死骸を見せながら、気違いじみた事を言うのです。
「下手人はすぐ挙げてやるが、一体誰がこんな事をしたんだ、心当りでもあるのかい」
と平次。
「心当りはうんとありますよ、親分、伊丹屋の旦那のところへ嫁きたかったのは、この界隈でも、五人や三人じゃありません」