Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate
銭形平次捕物控
一
一
「御免」
少し職業的に落着き払った声、銭形平次はそれを聞くと、脱いでいた肌を入れて、八五郎のガラッ八に目くばせしました。あいにく今日は取次に出てくれる、女房のお静がいなかったのです。
「へッ、あの声は臍から出る声だね」
ガラッ八は頸を竦めて、ペロリと舌を出しました。
「無駄を言わずに取次いでくれ」
「当てっこをしましょうや、――年恰好、身分身装」
「馬鹿だなア」
「まず、お国侍、五十前後の浅黄裏かな」
ガラッ八は尤もらしく頸を捻ります。
「訛がないぜ、――それに世馴れた調子だ――まず大家の用人というところかな」
平次もツイ釣られます。
「御免」
もう一度、錆のある素晴らしい次低音が、奥のひそひそ話を叱るように響きました。
「それ、お腹立ちだ。言わないことじゃない」
ガラッ八は月代を薬指で掻いて、もう一度ペロリと舌を出しながら、入口の方へ飛んで行きます。
「仔細あって、主人御名前の儀は御免蒙るが、拙者は石川孫三郎と申す者。平次殿にお願いがあって罷り越した、ほんのちょっと逢って頂きたい」
少し横柄ですが、ハキハキと物を運び馴れた調子です。
「お聞きの通りだ、親分、――この賭は口惜しいが親分の勝さ、四十五六の型へ入れて抜いたような御用人だ。