Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate

Aozora Bunko

三

三

魂の抜けたように、呆然としている貫兵衛を促し、か弱いながら、一番気の確かなお蔦を手伝わせて、卯八一人の大働きで、水船から引上げた人間は四人、船頭の三吉と、野幇間の巴屋七平は、それっきり行方知れずになってしまいました。

近所の船頭をかり集め、松明を振り照して川筋を捜しましたが、その晩はとうとう解らず、翌る日の朝になって、船頭三吉と、野幇間七平の死骸は、百本杭から浅ましい姿で引上げられました。

ところで、不思議なことに、呑む、打つ、買うの三道楽に身を持崩して、借金だらけな船頭三吉の死骸からは、腹巻の奥深く秘めた百両の小判が現われ、野幇間七平の死骸には、背後から突き刺した凄まじい傷が見付かったのです。

「こんなわけだ、親分、行ってみて下さい。前代未聞の騒ぎじゃありませんか」

ガラッ八の八五郎は、得意の早耳で、これだけの事を聞込んで来たのでした。

「そいつは御免蒙ろう、向島じゃ縄張違えだ」

銭形平次は相変らず引込み思案です。

「縄張の事を言や、三輪の万七親分だって縄張違いでしょう」

「それがどうした」

「いきなり川を渡って、現場をさんざん荒らし抜いた上、柳橋に渡って、お蔦を挙げて行きましたぜ」