Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate
六
「それっきりです、親分。私はあまりの嬉しさに、畳へ突っ立てた、抜身の脇差を鞘に納めるのも忘れ、そのままここまで飛んで帰ったのです。帰って来てから、腰に脇差の鞘だけ残っていることに気が付いたくらいですもの、五左衛門を殺す道理がありません」
そう言う宗次郎の顔には、純情家らしい一生懸命さがあって、駆引も嘘もあろうとは思われません。
「それは何刻だった」
「帰ったのは子刻(十二時)少し過ぎでした。心配しながら子刻の鐘を聴いていると、間もなく倅が帰って来て、――ああせいせいした、金は五左衛門に返しましたよ――と言って、そのまま床へもぐり込んだ様子でした」
父親の宗兵衛が口を容れるのです。
「親分――金箱から無くなったのは五百両、三百両は今朝清松がくすねたとすると、昨夜のうちに二百両無くなったのは確かだ。死んだ者は証人にならねえ。もう少しここを捜してみようじゃありませんか」
八五郎はそっと後ろから平次の袖を引きます。
「黙っていろ」
平次はその袖を払って何やら考え込んでおります。
六
「親分」
「何だ、お篠」
平次はお篠の思い詰めた顔を見詰めました。
「私を縛って下さい」