Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate

Aozora Bunko

五

平次は静かに鉄の肩を叩きます。

「あ、どこへでも行くよ。憚りながら岡っ引を怖がるような、そんな悪い事をした覚えはねえ」

立上がる鉄。平次はガラッ八を招くと、何やら囁いて、鉄をつれて自分の家へ帰しました。

「御用人様、奥庭の祠を見せて下さいませんか」

「いいとも」

石川孫三郎はホッとした顔で先に立ちます。

奥庭の祠には何の変ったこともありません。白い幣を立てた、三尺四方ほどの堂と、賽銭箱と、鈴と、それに赤い小さい鳥居と。

「紅筆の願文は、嵐の後で、堂を修復する話があってから、見付かったのですね」

「その通りだ」

と孫三郎。

「そのとき堂の中は湿れていたと言いましたね」

「最初のは、まだ乾き切らない台の上にのせてあったよ」

「有難うございました。それじゃまた明日の朝参ります、――皆んなへ、私がもう一度来ることを言っておいて下さい」

平次は変なことを言って帰って行きます。

五

その晩平次は、仲間の鉄をなだめなだめ、いろいろの事を訊き出しました。最初はプリプリしていた鉄も、平次の心持が解ると次第に打ち解けて、晩酌を付合いながら、滑らかに話すようになっていたのです。

その話の筋を纏めると、腰元のお松は若殿の時之助と親しく、ひとしきりは目に余ることもありましたが、身分の隔てがあるのと、母親のお勇が厳しいので、二人は次第に遠ざかって