Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate

Aozora Bunko

という条件で、漸く聟入りの偽首になることを承知させたのでした。

祝言は多賀屋の身代にしては出来るだけつつましやかに、当日の客は余儀ない親類を五六人だけ、聟入りもほんの型ばかりということにして、偽首の八五郎が、仲人宝屋祐左衛門夫婦に護られ、駕籠の垂れを深々とおろして、多賀屋へ乗込んで行ったのは、秋の宵――酉刻半(七時)そこそこという早い時刻でした。

途中は平次の子分や、ガラッ八の友達が多勢で見護り、行列はまず何の障りもなく多賀屋の門口を入りました。紋切型の挨拶を上の空に聞いて、奥へ通されると親分の平次が、恐ろしく真面目くさった顔をして迎えてくれます。

「どうだい八、満更悪い心持じゃあるめえ」

最初の平次の言葉はこんな調子でした。

「変な心持ですよ、親分」

「あやかりものだよ、――化けついでにもう少しそのままにしていてくれ。真物の聟は陽が暮れるとすぐここに来ているが、肝腎の嫁の支度が出来ない。三三九度はいずれ一刻も後のことだろう、その時はお客様で鱈腹呑むがいい」

「呑んだってつまらねえ」

「ひどく落胆するじゃないか、――だがな八、聟にもよりけりだが命を狙われる聟なんてものは、あまり有難くないぜ」