Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate
平次の声が響くと、さすがに気の付いたガラッ八は、行灯を提げて飛込んで来ました。
「嫁がやられたッ」
灯の中に崩折れた花嫁姿、緋縮緬が血のように燃えて、それは凄まじくも華やかに浮いたのです。
「入っちゃならねえ、入った奴には皆んな下手人の疑いがかかるぞ。八、そこで頑張って、いちいち出入りの顔を調べろ」
平次の声が響くと、廊下まで殺到した群集が、雪崩を打って引返します。
「私は構わないでしょう、親分」
その跡に取り残されて、おろおろしているのは真物の聟、仲屋の錦太郎でした。二十五六の華奢な男、青い顔をして、激動に顫えておりますが、性根はなかなかの確り者らしくもあります。
「いや、こいつは聟殿に見せる幕じゃねえ、親御の勘兵衛さんだけ入って下さい――それから町内の外科を大急ぎで頼むんだ、深傷だが、命は――」
平次は手負を抱き起してフッと口を緘みました。
「親分さん」
この時、漸く主人の勘兵衛が飛んで来たのです。
「大変なことになったぜ、御主人」
「どうしましょう、親分」
六十男の勘兵衛は、娘の後ろから恐る恐る差し覗きます、それでも、自分の身体で庇って、多勢の目から手負の姿を見せないようにしながら――。