Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 137.868 caratteri · 278 schermate

Aozora Bunko

銭形平次捕物控

一

一

「八、身体が暇かい」

銭形平次は、フラリと来たガラッ八の八五郎をつかまえました。

「有難いことに、あっしが乗出すような気の利いた事件は一つもねえ」

「大きな事を言やがれ」

二人は相変らずの調子で話を始めました。

「いったい何をやらかしゃいいんで、親分」

「左内坂に忍術指南の看板を出した浪人者があるというじゃないか」

「聴きましたよ、成瀬九十郎とかいって」

「その道場へ、これから入門しようというのだ」

「ヘエー、親分がね、ヘエー、忍術の稽古に」

ガラッ八は滅法キナ臭い顔をして見せます。

「忍術も武芸のうちだというから、教えて悪いことではあるまいが、泰平の世の中に『忍術指南』の看板を出すのは何となく穏やかじゃねエ。それに忍術というものは、甲賀組とか伊賀組とかが公儀から預かって、町人や百姓には稽古をさせるものじゃねえと思っているが、――左内坂のは甲賀流でも伊賀流でもなくて、霞流とかいうんだってね」

「ヘエー」

「御奉行所でもひどく心配なすって、万一謀反の企てでもあっては一大事だから、中へ入って捜るようにという申付けだ」

「ヘエ――」

「これから市ヶ谷左内坂まで行って、成瀬九十郎の門人になろうというのだよ、お前も付き合ってみちゃどうだ」