Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.179 caratteri · 280 schermate

Aozora Bunko

五

八さんのせいにしちゃお気の毒じゃございませんか」

「まアまア、あんまり泣くのも妹さんのために良いことじゃあるまい、諦めろと言っては薄情だが」

「有難うございます、親分さん」

平次はいい加減にして神田へ引揚げました。事件はこれで何もかも大団円になったようですが、平次の心の中にはまだまだ済まない事ばかりです。

「八、気の毒だが、これから三日に一度ぐらいずつ四丁目へ行ってみてくれ」

「四丁目?」

「麹町四丁目だよ。畳屋と大里とかいう浪人の家と、それからお町の家へ当分姉のお勢が住む事になったそうだから、ついでにそれも見廻るんだ」

「まだあの辺に何かあるんですかい、親分」

「これから本当の芝居が始まるだろうよ、見ているがいい」

平次は、何やら呑込み顔にうなずきます。

五

それから十五六日、平次は外の大きな事件に首を突っ込んで、早出の遅帰りを続けたために、ガラッ八に逢う機会もありませんでした。

「親分、驚いたぜ、全く」

ガラッ八はとうとう平次を捕まえました。

平手で長い顎から頬を撫でて、恐ろしく擽ったい顔をして見せるのです。

「何に驚いたんだ、――また四丁目で誰か死んだのかい」