Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.179 caratteri · 280 schermate

Aozora Bunko

三

この上からかっていると、どんな事になるかもわかりません。

三

「あれが弟の治太夫かい」

「大丈夫、間違えるような人相じゃありません」

平次とガラッ八は、高力家の内外の様子を探りながら川上源左衛門の弟治太夫の帰りを待っていたのでした。

「また、百本杭の死骸を持出すんでしょう」

「シッ、一世一代の大嘘だ。手前は神妙な顔をして引込んでいろ」

「ヘエ」

その中に近づいて来たのは、三十五六の獰猛な武家、私慾と争気をねり固めたような男ですが、その代りお国侍らしい単純さも、どこかに匂います。

「川上様、結構なお天気でございます」

「お前は何だ?」

こういった治太夫の人柄でした。平次の前に立止まって、ジロジロと舐めるように睨め廻します。

「この間は品川へ釣にいらっしゃいましたな。三日前、今日のような良い天気でした。兄上様と、志賀内匠様と」

「何を言う」

「品川でお見かけ申しましたよ。寿屋で志賀内匠様は、お腹が痛いとおっしゃって――」

「あ、あの事か、なるほど行った。――確かに行ったよ、品川で舟を出そうという時、志賀氏は急に腹が痛いと言い出してな」

「その志賀様の死骸が、百本杭から揚がったことを御存じでしょうな」