Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.179 caratteri · 280 schermate

Aozora Bunko

三

声を掛けようと思いましたが、遠慮して暗い方に腰を掛けて休んでいるのを、わざわざ明るみへ出して、若い者に極りを悪がらせるでもあるまいと、ツイ黙ってしまいました、ヘエ」

文吉の話は恐ろしく筋が通ります。

「それは本当かい、専次」

平次もツイ、そう訊かなければなりませんでした。

「ヘエ――、ブラブラお祭りの人出を見て歩いているうちに、足が草臥れてやりきれませんが、大根畑のあっしは、入って休むような家もございません、で」

専次はゴクリと固唾を呑みます。救われた喜びに、少しポーッとした様子です。

「専次さんが立上がった時、あっしも用事を思い出して、後から一緒に立ちました。ここの路地まで来ると、専次さんは路地の中へ入った様子でしたが、間もなく真っ蒼になって飛んで出て、その後へすぐ勘六さんが入った様子です。お今さんを殺す隙なんかありゃしません」

「…………」

銭形平次もすっかり考え込んでしまいました。どんな証拠があるにしても、こんな確かな生証人が出て来ては、どうすることも出来ません。

三

「た、大変ッ、親分」

翌る九月十五日の晩、ガラッ八は疾風のごとく飛込んで来たのです。