Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.179 caratteri · 280 schermate
娘は俺のこの癖を心配して、いろいろ意見をしたがどうしても直されねえ、お仕舞にはあきらめて、俺の盗んだものを、自分で元の持主に返して歩いた始末だ。――風太郎というのは女泥棒だなどという噂を聞いて、俺はどんなに気を揉んだことか、平次察してくれ」
あまりの不思議な物語に、平次も左門も口がきけません。珊五郎はそれに構わず、悲痛に顔をふり仰いで続けました。
「ところが、たった一つ返されねえ品物があった。それはこの屋敷から盗った千両箱と御墨付だ。わけを話せば長いが、一口に言ってしまえば、ここに居る赤井左門は、若いとき酒の上で、少しばかりの粗相を楯に、隅田堤の花見の最中、俺を無礼討にしかけた事がある。幸い危ういところで命だけは助かったが、そのとき受けたのがこの疵だ」
顔をヌッと出すと、横疵の珊五郎と綽名にまで言われた刃の跡が、四十男の額口から頬へかけて、斜めに赤い線を引いております。
「俺が赤井左門に腹を切らせようと目論んだわけが解ったろう。――千両箱は重いから泉水へ沈めたが、それを見付けられたので、御墨付を盗んだまでの事だ。娘がまた後生気を出して、元の持主に返そうとするのは解り切っているから、わざと偽物の御墨付を拵えて娘につかましたのだ。