Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.179 caratteri · 280 schermate
二
ただの二本差でさえ手の付けようのない岡っ引風情が、大名を相手に、いったい何をしようと言うのでしょう。
「それでは平次殿、お願い申します」
いそいそと立上がる女二人。
「何かの心得に伺っておきますが、内匠様、御年輩、御様子は?」
「とって二十七、細面の、髯の跡の青い、――そうそう、主君左近太夫様によく似ていると申されます」
高力藩第一の美男――とは、さすがに母の口から言いません。が、何かしら平次は、そんなものを感じました。
二
「八、大変なものを引っ張って来やがったな」
女二人を路地の外に見送って、平次は苦い顔をしました。
「そう言わずに、何とかしてやって下さいよ、親分。志賀内匠というお武家は、まだ年は若いが、それはよく出来た方だ、それにあのお内儀が――」
「綺麗だから一と肌脱いでくれは厭だよ。俺はそんなさもしい料簡方は大嫌いだ」
「そんな気障なことは言やしません。綺麗なのは皮一重だが、あの内儀は心の底からの貞女だ」
「たいそう悟りやがったな、八」
「へッへッ、まずざっとこんなもんで」
「巫山戯るなよ、馬鹿野郎。菊石で眇目だった日にゃ、貞女だって石塔だって、担ぐ気になる手前じゃあるめえ」